革を縫うとき、どの糸を使えばよいのか迷うことがあります。糸は見た目を決めるだけでなく、作品の丈夫さや縫いやすさにも関わる大切な材料です。最初から細かな違いをすべて覚える必要はありません。素材、太さ、色の3つを順番に見ていくと選びやすくなります。
まずは糸の素材を選ぶ
レザークラフトでよく使われるのは、麻糸とポリエステル糸です。麻糸は革小物らしい素朴な風合いがあり、手縫いの作品によく合います。使う前にロウを塗って毛羽立ちを抑えることもあります。
ポリエステル糸は、摩擦や水分に比較的強く、扱いやすいのが特徴です。あらかじめロウが付いたワックス糸なら、糸がまとまりやすく、針に通して作業を始めやすいでしょう。日常的に使う財布やケースなど、丈夫さを重視したい作品にも向いています。
糸の太さは革とのバランスで考える
糸が太いほど縫い目の存在感が出て、しっかりした印象になります。一方、薄い革に太い糸を合わせると、縫い目だけが目立ったり、穴が大きく見えたりすることがあります。
薄い革や小さな作品には細めの糸、厚みのある革やバッグなどには少し太めの糸を合わせるのが基本です。迷ったときは、使用する革の厚さと菱目打ちのサイズに合う糸を選びましょう。道具や糸のパッケージに対応サイズが記載されている場合もあります。
色は作品の雰囲気を見ながら
糸の色には、革になじませる方法と、あえて差し色にする方法があります。革と近い色を選ぶと落ち着いた仕上がりになり、縫い目の不揃いさも目立ちにくくなります。初めて作る場合は、革より少し明るい色や暗い色から試すと、縫い目を確認しやすいでしょう。
反対に、革と大きく違う色を使うと、ステッチが作品のアクセントになります。ただし、縫い目の間隔や角の処理も目立つため、試し縫いをして全体の印象を確かめるのがおすすめです。
購入前に確認したいポイント
糸を選ぶときは、素材や色だけでなく、長さと太さの表記も確認します。必要な長さは、縫う距離の約4倍を目安にすると準備しやすくなります。革の厚みや縫い方によって前後するため、少し余裕を持たせておくと安心です。
最初の一本には、扱いやすいワックス糸を選び、薄めから中程度の革で試してみるとよいでしょう。実際に縫ってみると、糸の滑りやすさ、針への通しやすさ、仕上がりの印象が分かります。
まとめると、糸は「素材」「太さ」「色」の順に考えると選びやすくなります。作品の大きさや革の厚みに合わせ、まずは少量で試しながら、自分の好みに合う糸を見つけていきましょう。