革を使った作品づくりでは、最初の「切る作業」が仕上がりを大きく左右します。線からずれてしまったり、切り口が波打ったりすると、後の縫製やコバの処理にも影響が出やすくなります。
とはいえ、特別な技術が必要なわけではありません。道具の使い方と、少しの準備を意識するだけで、革はぐっと切りやすくなります。
革を切る前に確認したいこと
まずは革の表面を見て、傷やシワ、伸びやすい方向を確認します。型紙を置くときは、できるだけ状態のよい部分を選びましょう。完成後に表から見える場所には、目立つ傷を避けるときれいに仕上がります。
型紙は革の上で動かないよう、クリップなどで軽く固定します。革に穴を開けたくない場合は、文鎮や重しを使う方法もあります。鉛筆で強く線を描くと跡が残ることがあるため、革の種類に合ったペンや、型紙の端を利用して印をつけます。
カッターは一度で切ろうとしない
革を切るときは、切れ味のよいカッターや革包丁を使います。刃が鈍いと力が必要になり、線から外れたり、革の端がつぶれたりしやすくなります。
厚みのある革を一度で切り抜こうとせず、軽い力で何度か刃を通すのがポイントです。定規を添える場合は、金属製のものを使うと安心です。定規をしっかり押さえ、刃は定規に沿わせながら、自分の手の方向へ無理に引かないように動かします。
切り口をそろえるための工夫
直線は一気に長く切るより、短い距離ごとに区切ると安定します。角の部分では、刃の向きを急に変えず、いったん刃を止めてから方向を変えると、角が丸くなりにくくなります。
小さなパーツを切るときは、革を無理に動かさず、手元を安定させることも大切です。切り終わった後に線からはみ出した部分を少しずつ整える方法もありますが、削りすぎるとサイズが変わるため、最初から余分を大きく残しすぎないようにしましょう。
作業台と安全にも気を配る
革の下には、カッターマットなどの作業用マットを敷きます。柔らかすぎるマットでは刃が沈み、切り口が不安定になることがあります。机の上が滑る場合は、マットの下に滑り止めを敷くと作業しやすくなります。
刃物を使うときは、革を押さえる手を刃の進行方向に置かないことが基本です。急いで切るよりも、少しずつ確認しながら進めるほうが、結果的にきれいで安全です。
まとめ
革をきれいに切るには、革の状態を確認し、型紙を固定して、切れ味のよい刃を使うことが大切です。厚い革は一度で切らず、軽い力で何度か刃を通してみましょう。まずは直線の多い小さな作品で、刃の動かし方に慣れるところから始めてみてください。